「目の前にあることに精いっぱい取り組む」ために

学び合おう、一人一人を支える小中学校長会

岐阜県小中学校長会
会 長 石原 学

学校教育の大きな転換期になるかもしれない令和2年度でした。コロナ禍を機に、社会はもちろん、学校も大きく変化しつつあります。いつの時代も学校現場には改革や改善等の、様々な対応が求められてきましたが、今回ほど大きな変化はなかったのではないでしょうか。社会の在り方が劇的に変わるかもしれない「Society5.0時代」は確かなものとして私たちは捉えていかなければならないようです。

コロナ禍に伴う3か月の休校措置は、学校に通うという日常の大切さも浮き彫りにしました。学校再開を笑顔で迎えた子供たちでしたが、心の不調等、影響は今も続いています。一方で、学校が担ってきた数多くの役割の意義、人と人とのつながりの中で子供たちの心の安定が図られ、豊かに育っていたことも改めて実感しました。新しい生活様式では、行事や活動だけでなく、授業の進め方に至るまで様々な対応が求められました。文部科学省や教育委員会からの通知や指示で大きな方向性は示されましたが、私たちは学校の実情に応じて様々な対応を考え、判断し、最善を尽くしました。決断する時の一番大きな支えは、校長先生方と情報交流をしたり、学び合ったりしたことだったように思います。責任の重さは感じましたが、孤独ではありませんでした。

いじめ問題への対応、防災等の命を守るといういちばん大切な役割も含め、諸課題が山積している学校です。学校教育への信頼づくりが必要な状況もあります。市町村や地区の校長会、県の校長会、それぞれが役割を担い、私たち一人一人が十分に力を発揮し、自信をもって判断し、行動していけるようにすることが各校長会の使命だと感じています。
オンラインが注目される中、令和3年度は県内すべての市町村立学校で、児童生徒一人一台のタブレットが導入されます。ICTを使った授業改善、不登校児童生徒も含めた個に応じた指導や非常時の学びの保障等、様々な可能性を秘めていますが、疲弊している学校には多くの不安があります。また、効果は期待されていますが、子供たちにどのような変化が見られ、どのような成果が表れるかを注視していく必要もあります。各市町村の先進的な実践をもとに、ICTを活用した「個別最適な学び」と「協働的な学び」について教育問題審議会で研究・検討していき、情報提供に努めます。

「働き方改革」は、ガイドラインに従い、改善が進んできています。35人学級の拡大等の動きも見えてきましたが、教育の質を下げずに仕事の量を減らすには、まだまだ困難な現状があります。要望活動委員会では、私たちの願いを教育行政に届け、少しでも施策に反映されることを目指します。高等学校等との安定した連携を推進する進路指導委員会、学校の教育活動を側面から支える出版事業委員会、有益な情報を発信する広報委員会、小中学校の教科研究を推進する教育研究会も効果的に推進します。
岐阜県の校長会は、研究や教育実践については、小学校長会・中学校長会が担っています。小中学校長会の役割は義務教育の代表として、県行政や関係機関等に「学校の声」を伝え、連携した動きをつくること、義務教育への理解者をつくることです。

昨年度は本会だけでなく、様々な会議の開催や活動が制限されました。表面上は無くても変わらないこともあったように思います。見直しや精選は必要ですが、効率化を求めつつも、過去の歴史を整理しつつ、各委員会や各種会議の「何のために」も考えて対処していきますのでご理解をお願いします。

学校は働く人たちに希望ややりがいがもてる職場でありたい。子どもたちが幸せな人生を歩めるようにするため、学んだ先が社会とつながっていくところであり、学ぶことの楽しさを教えてあげられる場所でありたい。多くの先輩校長の思いを繋ぎ、できることに最善を尽くす岐阜県小中学校長会を目指しますので、どうぞよろしくお願いします。